続きです。
自転車は箱根・畑宿を過ぎ、
上り一辺倒に突入しています。
箱根登山バスのバス停が
進んだ目安みたいな存在になります。
え、上畑宿?・・まだ畑宿。
進んできた県道732号・旧東海道と
何度か交錯してきた箱根旧街道に、
いかにもの趣が増してきます。
階段の下に街道の敷石と辻札の案内が見えます。
降りていって読む気にはとてもなれないのですが。
あまり歩きやすそうではありません。
草履だったりするとフィットするのでしょうか。
左端、「ローリング族取締強化区域」の警告。
真夜中は別の顔、って古いフレーズが浮かびます。
「頭文字D」でも登場の、
走り屋の聖地巡礼場所でもあるらしい。
そのローリング族のご馳走、七曲りに入ります。
「上り勾配10%」の記載が泣けます。
案内標識横から見える景色。
泣けます。
国道1号線が頭を越して行きます。
こちらがうねうねをちまちまと
曲がっているところを、
焼き鳥の串のように貫通していきます。
苦労と疲労の甲斐あって、
だんだん稼いだ高度が
目に見えるようになってきます、
バス停は「橿の木坂」
そして何やら史跡案内が。
止まらざるをえません仕方ありません。
・・ゼイゼイ。
名前だけは女性アイドルグループを連想しますが。
ここでは「おとこ」が謳っています。
(そしてなんたるわかりやすい絶唱・・)
まさしく泣けます。
へばっている自分を肯定してくれているが如し。
おとこ、いい奴です。
「セサミストリート」にこんな奴が居たような。
路面がstripesにも見えるせいか。
この天空感。
上って来た成績表のようです。
これで七曲りは終わり、と考えてよいのか、
期待をしてしまいました。
実際は違ってました・・。
そして脇の「匠の森」には
「畑宿生産森林組合所有地」の文字。
まだ畑宿のテリトリーなんかいっ、と
ちょっとキレ気味になります。
往年の日テレ警察ドラマ「太陽に吠えろ!」は
その名も「七曲署」。
キレ気味のあまり、
東京ど真ん中で峠でもないクセに
何が七曲りだったのか、
気になってしまいました。
だいぶ頭の働きが散漫になっています。
笹子峠と柳田国男の「峠に関する二、三の考察」を
思い出したりなんぞします。
初めて見るアヤシげな標識・・。
よかった種付けかと思ってしまいました。
箱根登山バスのバス停「見晴茶屋」に到達。
頂上ではないものの、自分がピークです。
そうだもっと言え。
擁護プリーズ肯定ウェルカム。
「貴方は今歌ってますか」の小澤征爾の碑。
自分、歌っています。
ドラマで取り調べの刑事が言う
「そろそろうたってもらうぜ」ってほうですが。
自白(ゲロ)する、って心境と体調なのです。
湯本元箱根線の完成記念碑らしい。
深呼吸して体調を戻します。
遠く見えるのはおそらく小田原方面とその海。
まだ高度600m程度、先は長いのです。
続きます。